世界征服に失敗した魔王が見た世界

 事の発端は何だったか

確か縄文時代の集落の漫画(縄文少年ヨギ)を読んでて

なるほど、この時代では同じ地域の中で顔見知りでない人間ていうのは居ないんだよなぁ、と思って、

よし!この街のみんなと顔見知りになろう!

そしてこの街を征服しよう!

と思い立ったのです。


それが今から10数年前、まだ離婚してなくて家族みんなで住んでた時だったなぁ(遠い目)


それからというもの、まずは、家の前の葬儀屋の清掃のおばちゃんに挨拶することから始めて、

スーパーで商品が見つからなかったら店員に聞く、などを経て、

少しレベルが上ったら、せがれを歯医者に連れてく時に先生と談笑してみる、

などのじゃっかん練度が必要なタスクにも果敢にチャレンジ。

してる内に何が起こったかと言うと、一向に街は征服できないけども、何故か副産物として私の幼少の頃からの悩みだった「人見知り」が克服されてきたのでした!

なんか知らん、いつの間にやら初対面の人と話すのに壁がなくなってきてる自分に気付いたんですよね。

あれ?マジか?!

と思ってね。

それ以降も、レジのおばちゃんに「ありがとう」を言ったり、

レストランでは「ごちそうさま」、

時には「美味しかったです!」「最高でした!」など、素直な感想も添えるなど。

してる内に何が起こったかと言うと、知らない人と話すのがやたら楽しくなってきて、やがて、むしろ上手になって来たまであるという。

そんな経緯があったんだけども、

征服→失敗→人見知り克服

この風が吹けば桶屋が儲かる的なシステムを少し紐解いてみようか。


つまりあとになって解ったことなんだけども、人見知りというのは実は

「人が怖い」というわけではなく、結局のところ

「未知なるものへの予測不能性への警戒」と言えるかと思うのですよ


それに対して私のアプローチは、

征服→失敗

なぜこれが人見知りに効いたのか。

思うに、目的が既に失敗前提だった

失敗有りきのボケ出発

だったので「失敗への恐怖」がハナからなかった

人は成功・失敗の評価軸がなくなると、異様に自由になる。

つまり

1.目的がズレている

2.失敗がない(既にしている)

という状況で、人に話しかけるというタスクへの垣根が擬似的にゼロになっていたのである

「仲良くなろう」

「好かれよう」

「評価を得よう」

と思って行動するのとは次元が違う圧倒的ゼロ感である。

そして重要なのはだ。

最初の行動さえ起こしてしまえば既にこの勝負はほぼ勝ち確なのである、つまり

人は挨拶されれば挨拶を返すのである。

質問されれば応えるのである。

笑いかければ笑い返すのである。

つまり成功率の極めて高い、脳にとってほぼノーリスクの実験だったのである。

そしてこの実験成功の結果何を得たか。

「他人=予測不能オブジェクト」

から

「他人=予測可能な自然現象」

に私の内部認識が変換された。


人見知りの人なら解かると思うが、

「他人=基本的に敵」

これが我が人生における他人への基本概念であった

しかし、実験後この概念が明らかに書き換わる

他人は基本的に敵意がない

あるいは、こちらの出方で変わる

つまり他人もまたこちらを敵だと思っている場合もあるが、それはこちらに警戒心がる内だけで、こちらがそれを解けば向こうも同時に友好的になる。

そういう思考がそれと意識しない内に、無意識下で我が扁桃体に刻み込まれていったのである


そしてその新しい概念の基、人と接していると更にだんだん解ってくる

「結局は全てこちら次第」

ということなんだよなぁ、と。

この個人主義の現代社会において、人は基本的に一人である

街中に挨拶できる人は居ない

会社でもそうかもしれない

あるいはSNSでもそうかもしれない

しかし人間は群れで生きることを選択した生物である。

誰もが心の中で思っている

「誰か声をかけてくれないかなー」

「なんか良いこと無いかなー」

世の中の多くの人間がそう心の中で呟いている

なれば何をすればいいか

自分が声をかけたらいい

自分が良いことを運んであげたら良い

全てはこちらからだ

ここから始めるのだ

「関係性は向こうが作り出すもの」

多くの人がそう思ってるが

「関係性は自分で発火できる」

そんな能動的な世界があったのである。

誰かが始めれば呼応する。

誰かが進めば、待ってましたと動き出す。

これは私が別にことさら社交的になったということではない

ただほんの少し、環境を原始的で人間向きの状態に戻しているだけである。

つまり縄文時代の集落に戻しているだけである。

世界征服は虎視眈々と続いている







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